ヴォイス・パフォーマーのソロアルバム。歌詞なし(除くtrack10)、声と打ち込みのインプロヴィゼーション。
低く伸びやかな声が、とにかく圧倒的な存在感と力を持っています。時にゆったりと、時に荒々しく、時にしっとりと、時にかきむしるように……そんな声が空間を縦横無尽に駆けめぐったかと思うと、次の瞬間にはたゆたい、すっと溶け込んでいる。何というか、これだけ自由に心のままに声を操れたら、どんなに気持ちいいだろうという感じ。ちなみに、どこかで「日本のビョーク」と評されていたけど、わたしゃビョークは聴いたことないのでそこら辺はよく分からず。
曲調はバラバラながら、一応アンビエント、なのかな。さらにどこかアジアっぽい雰囲気……なのは声のせいか。無機的なサンプリングの音と追いつ抜かれつ疾走するtrack2や、ブルガリアンヴォイスっぽいtrack5が個人的好み。
どちらかというとライブで聴きたいタイプのアーティストだと思うけど、これはこれでなかなか。くわっと暑い夏の空が似合う感じのアルバムです。
YULAYAYOI.COM (アーティスト公式、試聴可)
2006年09月17日
柚楽弥衣『The Power of Amulita』
posted by 築城 at 22:35| ポップス
上野洋子『SSS Simply Sing Songs』
アイルランドやスコットランドの伝統曲をカバー。オリジナル曲2曲を含む。
アルバムタイトル通りごくごくシンプルで、お得意の多重コーラスはほとんどなし。楽器も含め、極力音数を少なくしている印象。「得意技」をあえて禁じ手にしてやってみたかったのかなーと勝手な想像。
その分、多彩なヴォーカルが堪能できます。しっとり染み入るような声もあれば、幼女のような愛らしい声もあり……ファンなら、普段トラッドを聴かない人でも楽しめるのでは。かくいう私も、収録曲の中で知っている曲は一つだけだし(爆)
またオリジナル曲も美しく、個人的にはtrack3だけでもCD買った甲斐があったかも。
それに、極力入れないようにしているとはいえ、やっぱり端々にコーラス(track4,track9-2)が。またアレンジも、フィドル(クレジットには「バイオリン」とあったけど)やホイッスルでアイリッシュの雰囲気満点の曲もあれば、ブルースのようなギターアレンジ(track2)、ハープに乾いた機械音?が不思議とマッチしてもの悲しいアレンジ(track10)なんかもあり、相変わらずやってくれるなーという感じ。
『Puzzle』のような派手なコーラスワークを期待する人には向かないかな。歌姫の美声、そして地味ながらひと味違うアレンジを楽しめるアルバムだと思います。
uenoyoko (アーティスト公式)
アルバムタイトル通りごくごくシンプルで、お得意の多重コーラスはほとんどなし。楽器も含め、極力音数を少なくしている印象。「得意技」をあえて禁じ手にしてやってみたかったのかなーと勝手な想像。
その分、多彩なヴォーカルが堪能できます。しっとり染み入るような声もあれば、幼女のような愛らしい声もあり……ファンなら、普段トラッドを聴かない人でも楽しめるのでは。かくいう私も、収録曲の中で知っている曲は一つだけだし(爆)
またオリジナル曲も美しく、個人的にはtrack3だけでもCD買った甲斐があったかも。
それに、極力入れないようにしているとはいえ、やっぱり端々にコーラス(track4,track9-2)が。またアレンジも、フィドル(クレジットには「バイオリン」とあったけど)やホイッスルでアイリッシュの雰囲気満点の曲もあれば、ブルースのようなギターアレンジ(track2)、ハープに乾いた機械音?が不思議とマッチしてもの悲しいアレンジ(track10)なんかもあり、相変わらずやってくれるなーという感じ。
『Puzzle』のような派手なコーラスワークを期待する人には向かないかな。歌姫の美声、そして地味ながらひと味違うアレンジを楽しめるアルバムだと思います。
uenoyoko (アーティスト公式)
posted by 築城 at 22:35| トラッド
asterisk『*1』
「アスタリスク」は上野洋子ソロユニット。趣味的に日本語ポップス&インストをやるために、わざわざ別名義にしたとのこと。このアルバムには、ヴォーカル5曲とインスト3曲が収められています。
ヴォーカル曲は、甘く妖艶な響きのクリスタルヴォイスが堪能できます。いや別に変な意味ではなく。声の澄んだヴォーカリストはたくさんいるけど、「無垢な妖しさ」がこの人の特徴かなと勝手に思っているもので。
同じヴォーカル曲でも、『Puzzle』の方は声=楽器扱いのせいか、わりとかっちり、緻密に精巧につくられている印象。それに対してこちらは、もっと自由に、気の向くままに歌っているような感じがします。
インスト曲は何か不思議。あるものはヨーロッパの村祭り調、あるものは前衛的……きっと何かしら呼び方があるんだろうけど、うーわからん。さらにヴォーカル曲も、民族調だったりしっとり打ち込み系だったりとバラエティに富んでいて、アルバムとしての統一感は薄い。それが「趣味的」の意味なのかな。CMや演劇のBGMなど、様々な仕事で培われてきた音楽の幅の広さが窺えます。
uenoyoko (アーティスト公式)
asterisk(レーベル紹介ページ)
ヴォーカル曲は、甘く妖艶な響きのクリスタルヴォイスが堪能できます。いや別に変な意味ではなく。声の澄んだヴォーカリストはたくさんいるけど、「無垢な妖しさ」がこの人の特徴かなと勝手に思っているもので。
同じヴォーカル曲でも、『Puzzle』の方は声=楽器扱いのせいか、わりとかっちり、緻密に精巧につくられている印象。それに対してこちらは、もっと自由に、気の向くままに歌っているような感じがします。
インスト曲は何か不思議。あるものはヨーロッパの村祭り調、あるものは前衛的……きっと何かしら呼び方があるんだろうけど、うーわからん。さらにヴォーカル曲も、民族調だったりしっとり打ち込み系だったりとバラエティに富んでいて、アルバムとしての統一感は薄い。それが「趣味的」の意味なのかな。CMや演劇のBGMなど、様々な仕事で培われてきた音楽の幅の広さが窺えます。
uenoyoko (アーティスト公式)
asterisk(レーベル紹介ページ)
posted by 築城 at 22:35| インスト